【10月5日 AFP】シリア領内から発射された砲弾がシリア国境に近いトルコのアクチャカレ(Akcakale)に着弾して子供3人とその母親を含む5人が死亡したことを受け、トルコ議会(定数550)は4日、トルコ軍によるシリアへの越境攻撃を賛成320、反対129の賛成多数で承認した。

 トルコ政府によると、シリア政府は謝罪し、再発防止に努めると連絡してきたという。

 トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)首相は、トルコはシリアと戦争をする意図はないが領土と国民は断固として守るとして、「いかなる国もこの決意を試すべきではない」と述べた。

 潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)国連事務総長は「最大限の自制」を訴え、欧米主要国やシリアの友好国である中国とイランも同様の姿勢を示した。

 米国務省のビクトリア・ヌーランド(Victoria Nuland)報道官は、トルコの報復攻撃は抑止力強化のために行われており妥当だが、緊張が高まらないようにすべきだと述べた。

 トルコ国防筋はAFPに、シリアへの報復砲撃を4日午前9時(日本時間同日午後5時)まで夜を徹して散発的に続けたことを明らかにするとともに、必要があればいつでも再開できると語った。(c)AFP