【10月4日 AFP】11月6日の米大統領選に向けて、民主党候補のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領と共和党候補のミット・ロムニー(Mitt Romney)前マサチューセッツ(Massachusetts)州知事による第1回テレビ討論会が3日夜(日本時間4日午前)に行われ、経済政策を中心にロムニー氏がオバマ大統領を追い込む強気の論戦を展開した。

 支持率の低迷を討論会で挽回する必要があったロムニー氏は、出だしから攻撃的に議論を展開。オバマ大統領はロムニー氏の掲げる政策の具体性のなさを突いたが、ロムニー氏は税制改革と医療保険改革に関してオバマ大統領の経済政策を激しく批判し、米国の中流層を「叩きつぶした」と強い口調で攻め立てた。

 ロムニー氏はそのまま90分間を通して攻撃的な姿勢を貫き、余裕をもって激論に応じた。対照的にオバマ大統領はいら立ちを見せたり準備不足にさえ見えた時もあった。話しぶりも、詳細な回答を求められて何度か口ごもる場面があったオバマ大統領よりもロムニー氏のほうがきびきびとして明確だった。

 中東情勢が混乱している中、今回の討論は経済政策に集中して行われた。外交政策は、3回行われるテレビ討論のうち、今月下旬に予定されている第3回のテーマになっている。(c)AFP/Stephen Collinson