【9月8日 AFP】ロシア極東のウラジオストク(Vladivostok)で開かれていたアジア太平洋経済協力会議(Asia Pacific Economic CooperationAPEC)の閣僚会議は6日、関税引き下げの対象とする環境関連製品リストに盛り込む54品目で合意し、閉幕した。

 開催国ロシアのアンドレイ・ベロウソフ(Andrey Belousov)経済発展相は閉幕後の記者会見で、どの製品をリストに盛り込むかをめぐり2日間にわたって真剣な討議が行われたことを明かした。
 
 APECに加盟する21の国・地域の首脳は前年、米ハワイのホノルル(Honolulu)で開催された首脳会議で、関税引き下げの対象とする環境関連製品リストを作ることで合意していた。

 だが、対象品目をめぐっては米国が「信頼性」のあるリストにするよう主張する一方、中国は自転車を、別の複数の国は蜂蜜をリストに入れるよう求めるなど議論は紛糾した。

 最終的には太陽電池、ガスタービン、太陽熱温水器、竹床材、廃棄物をリサイクルする装置、大気汚染関連機器などがリストに盛り込まれた。自転車や蜂蜜はリストに入らなかった。

 今週末に同地で開かれるAPEC首脳会議でリストが正式に採択されば、加盟国・地域は2015年までに対象製品の関税を5%以下に引き下げる。

 APEC事務局の政策支援ユニット(Policy Support Unit)によると、関税引き下げ対象リストに盛り込まれた環境製品の世界貿易高は、2002年から2010年にかけて年平均で12.8%増となっている。金額では2010年に8715億ドル(約68兆2000億円)に達し、このうちの4435億ドル(約34兆7000億円)をAPEC加盟国・地域が占めているという。(c)AFP/Martin Abbugao