【9月5日 AFP】(記事更新)ミシェル・オバマ(Michelle Obama)米大統領夫人は4日、ノースカロライナ(North Carolina)州シャーロット(Charlotte)で同日開幕した民主党全国大会で演説し、人生の経験こそが人物をつくると述べ、富豪の共和党指名候補ミット・ロムニー(Mitt Romney)氏とバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領の違いを際立たせた。

 演説の中でミシェル夫人はバラク・オバマ(Barack Obama)大統領について、「バラクはアメリカンドリームとは何か知っています。自分自身で体験したからです。そして彼は、この国に暮らす私たち全てに自分が手にしたものと同じ機会を手にして欲しいと願っているのです。私たちがだれであろうと、私たちがどこの出身であろうと、あるいは私たちの見た目がどのようなものであっても、私たちが誰を愛していようとも」と、ミシェル夫人は演説した。

 ミシェル夫人はオバマ氏と2人で耐えたつらい日々を振り返り、今2人が解決しようと取り組んでいる「普通の米国人の抱える問題」をそこで実感したのだと語った。「バラクは、毎日の支払いに困るシングルマザーと、その母に助けが必要なときに手をさしのべてくれる祖父母たちに育てられました」

「バラクは、家庭の大変なときがどのようなものか知っています。だから最後には、バラクにとってこういう問題は政治ではない。個人的なものなのです。子供や孫たちにもっと何かしてあげたいという気持ちがどんなものか、彼は知っているのです」

 ミシェル夫人はロムニー家について言及こそしなかったものの、演説でオバマ氏とロムニー氏の違いを際立たせる意図があったのは明らかだった。11月の大統領選で戦うことになるロムニー氏は、かつて存在した米自動車メーカー、アメリカン・モーターズ(American Motors)の会長で、共和党の大統領候補にもなったジョージ・ロムニー(George Romney)氏のもとに生まれた実業家の富豪だ。(c)AFP