【8月9日 AFP】リビアの暫定統治機関「国民評議会(National Transitional CouncilNTC)」は8日、前月7日の選挙で選ばれた新議会に権限を委譲し、解散した。

 断食月(ラマダン)中のため式典は日没後に首都トリポリ(Tripoli)の高級ホテルの会議場で行われた。200人の議員の他、市民団体やリビア駐在の外国使節団、NTCや政府高官なども出席した。

 4日にトリポリの市場で銃撃戦が発生して車が爆発する事件が起きた他、東部のベンガジ(Benghazi)でも暴力的な事件が続いていることから、会場のホテル周辺は厳しい厳戒態勢が敷かれた。

 式典後も議員らは会議場に残り、議長と2人の副議長を選出する投票を行った。新議会はNTCを引き継ぐ暫定政権を発足させ、新憲法のもとで選挙の準備が整うまでリビアの舵取りをする。現在60人からなる憲法起草委員会が憲法草案の作成を進めている。

 7月の選挙では比例代表枠の80議席中、リベラル派の国民勢力連合(National Forces Alliance)が39議席、ムスリム同胞団(Muslim Brotherhood)系の正義開発党(Justice and Construction Party)が17議席を獲得したが、残る120議席は無所属議員が占めている。議決には3分の2以上の賛成が必要なため、円滑な議会運営には議会内での協力が必要になる。(c)AFP/Imed Lamloum