【8月7日 AFP】南アフリカのネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)元大統領が人種隔離政策(アパルトヘイト)に抵抗し逮捕されてから5日で50年を迎えるにあたり、元大統領の顔を描いた彫刻作品が4日、ダーバン(Durban)から南に90キロのホウィック(Howick)でお披露目された。

 高さ約10メートル、50本の鉄棒で作られた作品は、獄中にとらわれたマンデラ氏をイメージしている。南アの芸術家マルコ・シアンファネリ(Marco Cianfanelli)氏の作品で、マンデラ氏が警察に逮捕されたまさにその場所に建てられた。

 アフリカ民族会議(African National CongressANC)に所属していたマンデラ氏は、アパルトヘイトに抵抗するため軍事組織「ウムコント・ウェ・シズウェ(Umkhonto we Sizwe、民族の槍)」を作ったが、1962年8月5日、ダーバンからひそかにヨハネスブルク(Johannesburg)に向かう途中ホウィックで逮捕され、その後1990年2月11日に釈放されるまで、27年間を獄中で送った。極秘裏に活動していたマンデラ氏の所在を誰が警察に告げたかは、現在も分かっていない。

 逮捕の地には1996年に記念碑が作られていたが、今回の彫刻作品より小さく控えめだった。(c)AFP