【7月20日 AFP】中国北京(Beijing)市朝陽(Chaoyang)区の裁判所は20日、税務当局から脱税を指摘され、巨額の追徴金を命じられていた芸術家の艾未未(アイ・ウェイウェイ、Ai Weiwei)氏(54)が「脱税容疑は政治的動機によるもの」であり、追徴課税は不法だとする訴えを棄却した。

 弁護士から裁判所の判断を聞いた艾氏は、北京市内の自宅で報道陣に対し「非常に失望した」と述べ、上訴する意向を表明した。

 前年、約12週間にわたり拘束された艾氏は保釈後に、同氏が設立した「北京発課文化発展(Beijing Fake Cultural Development)」関連で脱税を指摘され、11月に1500万元(現在の為替レートで約1億8500万円)の追徴課税の支払いを命じられた。

 これを不服として異議申し立てを行った艾氏は、1年間の保釈期間中の行動が厳しく制限されており、常に警察当局が自宅を取り囲んでいる状態であるため、20日の裁判に出廷することもできなかった。(c)AFP/Carol Huang