サウジの「バービー」王女が英国に亡命申請、「家族に虐待される」と主張
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【7月9日 AFP】サウジアラビア王国を建国した初代国王の孫娘で、その過保護な育ちから「バービー(Barbie)」の愛称で知られるサラ・ビント・タラル・ビン・アブドルアジズ・サウド(Sara bint Talal bin Abdulaziz Al Saud)王女(38)が、国元の家族に虐待される恐れがあると主張して英国への亡命を申請した。英紙サンデー・テレグラフ(Sunday Telegraph)が8日報じた。
報道によるとサラ王女は声明で、英内務省に自分と娘4人の政治亡命を申請したことを発表。「私の評判は根拠ない悪意の中傷キャンペーンにより汚されてきた。何年もの間、私は沈黙してこれに耐えつつ、品位を持って状況を解決するため通常の手続きで対処しようとしてきた」が、「非常に遺憾ながら、亡命を申請するほか道がなくなった」と主張しているという。
サウジアラビア王室の高位者による亡命申請は初めて。
サラ王女は父親のタラル・ビン・アブドルアジズ・サウド(Talal bin Abdul-Aziz Al Saud)王子(80)と仲違いし、2007年に英国に移住。現在ロンドン(London)に在住しているが、2009年にパスポートの有効期限が切れ、現在は査証も切れていることから、いつ強制送還されてもおかしくない状況にある。
サラ王女は、サウジアラビア政府高官が自分を誘拐して本国リヤド(Riyadh)に連れ戻し、「組織的に計画された悪意のある虐待」を加えようとしていると主張。「これまでも身体的虐待を受けてきた」「イランをめぐって私が彼ら(サウジ当局)と対立する意見を持っていると非難された。今はとても怖い」と述べている。(c)AFP