【7月7日 AFP】1日投開票のメキシコ大統領選で、再集計を行っていた選管当局は6日、野党・制度的革命党(PRI)のエンリケ・ペニャニエト(Enrique Pena Nieto)前メキシコ州知事(45)の勝利とする最終結果を発表した。

 メキシコの連邦選挙機関(IFE)のホームページに掲載された最終集計によると、ペニャニエト氏は38.21%、暫定集計で2位だった左派・革命民主党(PRD)のアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)元メキシコ市長の得票率は31.59%だった。

 ロペスオブラドール氏は票の買収が行われたと主張し、すべての票の再集計を要求していた。これを受けIFEが4日から開始した再集計は、全国14万3144か所の投票所のうち半分強について行われ、6日朝までかかった。

 ロペスオブラドール氏は5日夕に開いた記者会見で、PRIはギフトカード180万枚、金額にして数十億ペソ相当を有権者に配り、票を「買収」しようとしたと繰り返し主張していた。同氏は2006年の大統領選に出馬した際に1%未満という僅差で敗れ、今回同様、不正選挙を主張。この時は大規模なデモを組織し、首都メキシコ市(Mexico City)が1か月超、まひ状態に陥った。しかし今回は同様の手段には訴えなかった。

 当選したペニャニエト氏の妻は、女優のアンヘリカ・リベラ(Angelica Rivera)さん。PRIの有力政治家との血縁関係を生かすと共に、リベラさんとつながりのあるメディア対応チームが有権者受けのする演出を支えた。 (c)AFP/Carlos Hamann