【6月27日 AFP】トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)首相は26日、党首を務める与党、公正発展党(AKP)の会合で、22日にトルコ軍のF4ファントム(Phantom)がシリアに撃墜されたことを「悪質な撃墜」と呼び、対抗措置を取ると明言した。

 シリアの首都ダマスカス(Damascus)近郊で反体制派と政府軍の激しい衝突があったと報じられるなか、エルドアン首相は交戦規則を変更したことを明かし、シリアが安全保障上の脅威をもたらした場合は軍事目標とみなすと述べた。

 撃墜問題をめぐり、西側諸国とロシアの反応は割れている。北大西洋条約機構(NATO)はシリアを非難し、NATO加盟国トルコとの連帯を表明した一方、シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権と同盟関係にあるロシアは、撃墜を意図的な行為とみなすべきではないとの立場を示した。

 エルドアン首相はトルコ軍機が誤って短時間シリア領空に入ったことを認めつつも、撃墜されたのはシリア領空外であり、撃墜に際して警告がなされなかったとしている。

 同首相は、「トルコは決意を持って国際法に基づいた権利を行使する。単独で時期や場所、方法を決め、必要な措置を取る」と述べた。(c)AFP/Fulya Ozerkan