【6月19日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領とウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)露大統領は18日、メキシコのロスカボス(Los Cabos)で会談し、シリアにおける暴力の即時停止を求めることで一致した。

 会談は同地で開催中の主要20か国・地域(G20)首脳会議に合わせて行われたもので、プーチン大統領が大統領に復帰した後としては初の米露首脳会談になった。

 両首脳は会談後に「シリアでの流血を止めるため、あらゆる暴力の即時停止を求める」などとする声明を発表したが、暴力を終わらせる道筋についてはほとんど合意はみられなかった。

■ロシアが軍を派遣するとの報道

 ロシア政府はシリア国内の自国民を保護するため、海軍歩兵を乗せた強襲揚陸艦2隻をロシアの海軍基地があるシリアのタルトゥス(Tartus)港に派遣する準備をしていると報道されている。

 インタファクス(Interfax)通信によると派遣される2隻は、兵員150人と戦車などの装備を運べるツェザーリ・クニコフ(Tsezar Kunikov)と、1500トンの積載能力を持つニコライ・フィルチェンコフ(Nikolai Filchenkov)。あるロシア海軍当局者はインタファクス通信に、「相当多い人数の」海軍歩兵が派遣されると語った。

 一方、シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)は、18日にシリア全土で死亡した人は、民間人63人、離反兵士3人、政府軍兵士28人の94人に上ったと発表した。(c)AFP