スー・チー氏、ノーベル平和賞受賞から21年後に演説
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【6月17日 AFP】欧州を歴訪しているミャンマーの民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)氏(66)は16日、ノルウェーの首都オスロ(Oslo)で、軍事政権によって自宅軟禁されていた21年前に授与されたノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)の受賞演説を行い、引き続き民主主義のため闘っていく姿勢を表明した。
スー・チー氏はミャンマーがこの1年で遂げた大きな変化を踏まえ、国民和解に向けて尽力する考えを示す一方、未釈放の政治犯の存在や、政府と少数民族勢力との対立が続いていることにも言及した。
民主化に向けた非暴力闘争のシンボルであるスー・チー氏のノーベル平和賞受賞は1991年だったが、1度出国すれば帰国できない恐れがあったため、本人は授賞式を欠席し、代理として夫のマイケル・アリス(Michael Aris)さん、息子のキムさんとアレキサンダーさんが出席した。1999年にマイケルさんががんで死去した際も、帰国の可能性を不安視したスー・チー氏は夫の最期を見取れなかった。
1988年以来民主化運動に携わってきたスー・チー氏は、演説の中で「自宅軟禁中、自分が既に現実世界の一部でなくなってしまったような感覚を持つことが頻繁にあった」と過去を振り返った。また「わたし個人にとってノーベル平和賞の受賞は、民主主義や人権に対する自分の関心が国境を越えて広がったことを意味する」と述べ、「ノーベル平和賞はわたしの心の扉を開いてくれた」と感慨を語った。(c)AFP/Frank Zeller
スー・チー氏はミャンマーがこの1年で遂げた大きな変化を踏まえ、国民和解に向けて尽力する考えを示す一方、未釈放の政治犯の存在や、政府と少数民族勢力との対立が続いていることにも言及した。
民主化に向けた非暴力闘争のシンボルであるスー・チー氏のノーベル平和賞受賞は1991年だったが、1度出国すれば帰国できない恐れがあったため、本人は授賞式を欠席し、代理として夫のマイケル・アリス(Michael Aris)さん、息子のキムさんとアレキサンダーさんが出席した。1999年にマイケルさんががんで死去した際も、帰国の可能性を不安視したスー・チー氏は夫の最期を見取れなかった。
1988年以来民主化運動に携わってきたスー・チー氏は、演説の中で「自宅軟禁中、自分が既に現実世界の一部でなくなってしまったような感覚を持つことが頻繁にあった」と過去を振り返った。また「わたし個人にとってノーベル平和賞の受賞は、民主主義や人権に対する自分の関心が国境を越えて広がったことを意味する」と述べ、「ノーベル平和賞はわたしの心の扉を開いてくれた」と感慨を語った。(c)AFP/Frank Zeller