【6月8日 AFP】英外務省は7日、ウクライナの司法が恣意的だなどとして同国で行われるサッカー欧州選手権2012(UEFA Euro 2012)のイングランド代表チームのグループリーグの試合に、閣僚を派遣しないと発表した。

 欧州では、職権乱用罪で有罪判決を受け服役中のユリヤ・ティモシェンコ(Yulia Tymoshenko)前首相に対するウクライナ政府の処遇が不当だとして、抗議する動きが広がっており、ウクライナとポーランドが共催するサッカー欧州選手権については、フランスや欧州連合(EU)もウクライナで行われる試合への閣僚派遣を取りやめると表明している。

 英外務省報道官はAFPの取材に対し、「英国政府はイングランドの大会参加を支持し、代表チームやファン、開催国のウクライナとポーランドの人々にとって実りある大会となることを願っている」と述べたうえで、決勝トーナメントの閣僚観戦についても「五輪を控えた閣僚の忙しい日程とウクライナの恣意的な司法制度への懸念を踏まえつつ、観戦の是非を検討している」と話した。

 イングランド、ウクライナ、フランス、スウェーデンが入ったグループDは、ウクライナでグループリーグを戦う。(c)AFP/ Judith Evans

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