【5月26日 AFP】政治家といえば自慢をするものだが、議員にふさわしい資質としてダチョウに乗ったことがある経験を披露する人はあまりいない。

 みなさんにジェフ・バース(Jeff Barth)氏を紹介しよう。元電気通信技術者のバース氏は、米サウスダコタ(South Dakota)州の共和党の現職下院議員に挑む民主党候補指名を目指して選挙運動中だ。

 バース氏が発表した奇抜なキャンペーン動画は、ネットで急速に話題を集めた。バース氏はフィドルの音楽とともに延々と続く坂道を歩くのだが、坂の途中で、マネキン人形や白馬、地球儀などの奇妙な小道具が次々と現れる。

 バース氏はまず、11月の米下院選挙における民主党候補を決める6月5日の予備選で、党内のライバル、マット・バリレック(Matt Varilek)氏に勝利することを目指している。米メディアに「ことし最も奇怪な選挙広告」と呼ばれたこの動画で、同氏への注目度も高まるかもしれない。

 動画でバース氏は、議員にふさわしい資質を挙げる中、「ダチョウにも乗ったし、いろんなことをやったよ」と語り、「レソト王国にも住んだ」と、外交官の父と世界中を飛び回ったことも付け加える。

 さらに「道すがらアイスランドではチェスを学んだ」と語りながら、道ばたのちょうどいい場所に置いてあるチェス盤で、ガラス製のチェスの駒を動かしたりもする。

「一生の経験がある。アイゼンハワーからオバマまで。ベトナムからアフガニスタンまで」。そう語るバース氏は、道のわきに置かれた銃を取り上げて撃つ。すると、ニワトリの人形が空から落ちてくる。

 資金難に苦しんでいるバース氏は地元の政治ブログに投稿し、「しょうがないんだ」と記した。「米議会の集金マシーンから資金を得られる候補者に金で対抗できるわけがない。イマジネーションで勝負するしかないんだよ」(c)AFP

【動画】Why Jeff Barth for Congress?