【5月4日 AFP】フランス大統領選挙の決選投票を6日に控えたニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領と社会党のフランソワ・オランド(Francois Hollande)前第1書記は3日、選挙戦最後の大規模な選挙集会に臨んだ。

 前日2日のテレビ討論で両氏は互いに激しい批判を応酬したが、いずれも決定的な打撃を相手に与えることはできなかった。

 依然としてオランド氏が優位な情勢だが、サルコジ氏は3日、仏南部トゥーロン(Toulon)での集会で、フランスの市民権を持っていない欧州の外から来た移民に地方選挙の選挙権を与える方針を掲げているオランド氏はフランスの価値観に対する脅威だとして厳しく批判し、聴衆の喝采を博した。

 一方のオランド氏は同日仏南部のトゥールーズ(Toulouse)で開いた集会で、サルコジ氏の実績を批判し、社会党が自己満足に浸ることを戒めつつも社会党が勝利するだろうと述べた。

 オランド氏が演説しているさなか、第1回投票で敗れた中道政党・民主運動のフランソワ・バイル(Francois Bayrou)議長は、オランド氏の財政赤字削減策に懸念を示しつつもオランド氏に投票することを表明するとともに、自身の支持者に決選投票で投票すべき候補者を指示しないと述べた。

 もっとも、バイル氏の発言が大勢に影響を与えることはないとみられている。世論調査では決選投票の得票率はオランド氏が54%、サルコジ氏が46%と予測されており、投票日までに情勢が変わる兆候は見られていない。(c)AFP