【5月2日 AFP】ロシア・モスクワ(Moscow)の旧ソビエト連邦時代から親しまれているパブで1日、メーデーを祝いウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相とドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領がビールを手に旧ソ連時代の思い出にふける姿が見られた。

 モスクワ中心部のアルバート(Arbat)通りからすぐ近くのパブ「ジグリ(Zhiguli)」は、たっぷりと注がれる安価なビールと、胃がもたれるほど脂っこい大盛りメニューで知られている。

 2人はここ数年で最大規模となったメーデーの催しに参加した後、パブを訪れた。社交好きで知られるメドベージェフ大統領だが、店に到着すると「ここは入ったことがない」と明かした。

 店の提供するビールの種類の豊富さに感心した様子の大統領は、「以前(旧ソ連時代)とは全く違って色々な種類のビールがある。当時は1種類しかなかった」と回想していた。

 ビールの注文を終えた2人はセルフサービスのフードカウンターへ向かい、プーチン首相はゆでたジャガイモとタラを、メドベージェフ大統領はフライドポテトとラムソーセージを手に取った。

 国営テレビには、少数の議員や労働組合の代表らと共に、ビールのマグを片手にメーデーの祝杯をあげる2人の姿が映し出された。テーブルにはロシアの酒飲みがこよなく愛する伝統のおつまみが並べられた。

 中にはロシア人にとってビールのお供に欠かせない珍味、ボブラという魚の干物もあった。

 ロシアのメディアによれば、1時間ほど過ごして店を出る2人に「もっと頻繁に来てくださいね!」と呼びかけたウエートレスに対し、メドベージェフ大統領は「ここの常連になったら国民の理解が得られないかもしれない」と冗談で返したという。

 店側からは、2人の近日中の来店を願い最高級ポイントカードが帰り際に渡された。(c)AFP

【動画】パブ「ジグリ」で乾杯するプーチン首相ら(YouTube/AFPBB News公式チャンネル)