【4月24日 AFP】オランダのマルク・ルッテ(Mark Rutte)首相は23日、財政緊縮策をめぐる自由党(Freedom Party)との協議が決裂したことを受け、内閣総辞職に踏み切った。

 ルッテ首相は同日、ハーグ(Hague)でベアトリクス女王(Queen Beatrix)に内閣総辞職の意向を伝え、女王はこれを受理した。

 ヘールト・ウィルダース(Geert Wilders)党首率いる極右の自由党は、過去1年半あまり、ルッテ首相の連立政権に閣外協力してきた。

 欧州連合(EU)は加盟国に財政赤字を国内総生産(GDP)の3%以内にすることを求めているが、2011年のオランダの財政赤字はGDP比で4.7%になっていた。ルッテ首相の中道右派の自由民主党(VVD)、自由民主党と連立内閣を組むキリスト教民主勢力(CDA)、自由党の3党はここ7週間、予算を160億ユーロ(約1兆7000億円)削減することについてほぼ毎日協議してきた。

 しかし21日にウィルダース氏が交渉の席を蹴ったことから内閣総辞職が予想されていた。これにより2015年5月に実施される予定だった総選挙は前倒しして行われる見通しになった。(c)AFP/Marie-Laure Michel