【3月29日 AFP】米国防総省は28日、北朝鮮のミサイル発射予告は米朝間の合意違反にあたり、また支援を最も必要とする人々に食糧が行き渡るという確信が持てないため、予定していた同国への食糧支援を見合わせると発表した。

 米国は以前から北朝鮮に対し、いかなるミサイルを発射した場合も食糧支援を凍結する可能性を警告していたが、米下院軍事委員会(US House Armed Services Committee)でのピーター・ラボイ(Peter Lavoy)米国防次官補代行(アジア・太平洋担当)の発言により、北朝鮮に対するいっそう強硬な姿勢と支援計画の撤回が明確となった。

 ラボイ氏は同委員会で、北朝鮮が4月に予定しているロケット発射について、「国際公約を順守する意志に欠いていることを反映しており、北朝鮮への食糧支援活動を延期せざるを得ない」と述べた。

 また、北朝鮮の一連の行動を踏まえると「食糧支援を政府高官ではなく、飢えた国民へ確実に行き渡らせる」ことが可能だという「確信が得られない」とも語った。

 北朝鮮は2月の米朝高官協議で、米国から食糧支援を受ける見返りとして、核開発の一部凍結とミサイル発射試験の一時停止に合意していた。(c)AFP

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