【3月28日 AFP】北朝鮮は27日、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領をはじめとする各国首脳によるロケット打ち上げ中止の要求を拒否し、打ち上げを断行すると明言した。

 核兵器テロ防止を協議するため26日から韓国のソウル(Seoul)で開かれていた核安全保障サミット(Nuclear Security Summit)では、ウランなどの核物質がテロリストの手に渡る脅威が中心的な議題となっていた。北朝鮮による4月の長距離ロケット打ち上げの予告はサミットに暗雲を投げ掛けた。

 オバマ大統領は3日間の韓国訪問中、北朝鮮問題への対応に大半の時間を割き、米国は北朝鮮の人々に敵意は持っていないと表明した上で、ロケット打ち上げを繰り返し非難した。これに対し北朝鮮は27日、どの国にも衛星を打ち上げる権利があると主張し、「平和な衛星打ち上げ」を予定通り実行する考えを示した。

 国営朝鮮中央通信(Korean Central News AgencyKCNA)が報じたところによると、北朝鮮外務省報道官は、「米大統領はわれわれに敵意を持っていないと言うが、仮にこの発言が本心ならば、われわれを阻止しようとする対決姿勢をやめ、われわれにも他国と同様に衛星を打ち上げる権利があることを認める勇気を持つべきだ」と述べた。(c)AFP/Jung Ha-Won