【3月8日 AFP】イランが開発していると疑われる核兵器の脅威について、イスラエルは全世界に熱心に訴えてきたが、同国のベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相が先日、イランを「核のアヒル」と呼んだ発言がネットユーザーの間で話題となっている。

 発言の中でネタニヤフ首相は、イランの核活動は原子力の民生利用ではなく核兵器開発だというイスラエルや欧米側の見解に疑問を抱く人々を嘲笑し、「アヒルのように見え、アヒルのように歩き、アヒルのように鳴いているのだとしたら、その動物は何か。そう、それはアヒルに決まっている。だが、このアヒルは核のアヒルなのだ!」と述べた。

 このスピーチは、米国の親イスラエル系ロビー団体「アメリカ・イスラエル公共問題委員会(American Israel Public Affairs CommitteeAIPAC)」が5日に米ワシントンD.C.(Washington D.C.)で開いた会合で行われた。

 マイクロブログのツイッター(Twitter)ではすぐに「#nuclearduck」というタグ付きのツイートが相次ぎ、2日後には、この発言をイスラエル人ユーザーが編集したものが動画投稿サイトのユーチューブ(You Tube)にアップされた。首相の映像をアップビートの音楽にのせて編集した動画で、アニメ『ルーニー・テューンズ(LOONEY TUNES)』のキャラクター、ダフィー・ダック(Daffy Duck)のコミカルな映像が随所に挿入され笑いを誘う。

「核のアヒル─ビビ(首相の愛称)・ネタニヤフ、フィーチャリング・ダフィー・ダック&ダック・ソース」と題されたこの動画はすぐに人気となり、メディアに敏感な同首相の公式フェースブック(Facebook)ページの担当者の目にも留まって紹介され、「いいね!」ボタンが1000回以上も押されるなどの反響を呼んでいる。

「アフマディネジャドも隠れた(duck)ほうがいいな!」(アヒルを意味する英語の「duck」には「隠れる」の意味もある)と、イランのマフムード・アフマディネジャド(Mahmoud Ahmadinejad)大統領の名前を使ってジョークを飛ばすユーザーの投稿も見られた。(c)AFP

【参考】ネタニヤフ首相のスピーチを編集したユーチューブ動画