【2月22日 AFP】ジェイ・カーニー(Jay Carney)米大統領報道官は21日、米国はシリアでの人道目的の停戦を支持すると述べた。

 バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領政権の部隊が反体制派の拠点となっているホムス(Homs)への攻撃を続けている中、赤十字国際委員会(ICRC)は、民間人に援助物資を届け、傷病者をホムスの外に運ぶため、毎日少なくとも2時間の停戦を呼びかけている。

 一方でカーニー報道官は、「われわれはまだ、シリアで必要とされているのは政治的解決だと考えている。将来のシリアの軍事化を促進するような行動をとることは避けたい。シリアを危険な道に落とす恐れがあるからだ」と述べ、反体制派への武器提供に慎重な姿勢を示した。
 
 ジョン・マケイン(John McCain)上院議員は20日、訪問先のエジプト・カイロ(Cairo)で、反体制派に武器を提供すべきだが、米国が直接実施すべきではないとの考えを示している。

 一方、人権団体「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」は、ホムスで政府軍が行った攻撃により、21日に少なくとも68人の民間人が死亡したと発表した。

 複数の人権団体によると、シリアでは前年3月に始まった政府による反体制派の弾圧でこれまでに6000人以上が死亡したとされているが、外国報道機関はシリア国内での活動を厳しく制限されているため、AFPは死者数や砲撃について独自に確認することができていない。(c)AFP