【2月22日 AFP】ベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領は21日、数日中に「病変組織」の摘出手術を受けると発表した。同大統領は前年6月にキューバの病院でがん性腫瘍を摘出しているが、同じ病院で前週末に受けた健康診断で病変組織が見つかった。今回の手術は、前回手術した場所と同じ部位だという。

 国営テレビVTVに出演したチャベス大統領は、摘出する病変組織について「直径2センチ程度の小さなもので、肉眼ではっきり見える」と説明。新たな手術で病変組織を摘出し、悪性であるかどうか確認する必要が生じたという。

 その一方で、摘出する組織はがんが転移したものではなく、同大統領は末期がんにあるとの臆測を否定。体調はいたって良好で手術に臨むに何の支障もないと強調した。チャベス大統領の健康状態をめぐっては、SNSサイトなどでさまざまな臆測が飛び交っていた。

 手術を行う病院は未定で複数の可能性が検討されているが、前年の手術ほど難しいものではないとチャベス大統領は語っている。

 前年の手術と4度の化学療法の後、チャベス大統領は「無がん状態になった」と宣言した。だが大統領の病状の詳細は伏せられたままだ。

 今月行われた予備選挙で野党の統一候補に選出されたエンリケ・カプリレス(Henrique Capriles)氏が10月の大統領選挙で3選を目指すチャベス氏のライバルとして浮上した中、今回の再手術のニュースは大統領としてのチャベス氏の健康に疑問符を付けた。(c)AFP/Ramon Sahmkow