中国の習副主席、米議員らと会談 厳しい注文相次ぐ
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【2月16日 AFP】訪米中の習近平(Xi Jinping)中国国家副主席は15日、ワシントンD.C.(Washington D.C.)の連邦議会議事堂(Capitol Hill)を訪れ、米議会指導部との会談に臨んだ。習副主席に対し、米議員からは人権問題や人民元切り上げなどで厳しい注文が浴びせられた。
習副主席と上院指導部との会談の冒頭、民主党のハリー・リード(Harry Reid)上院院内総務は笑顔で習副主席と握手したが、報道陣が部屋から退出させられるまでの間、この種の会談につきものの社交辞令は一切なかった。
2013年に胡錦濤(Hu Jintao)国家主席からトップの座を引き継ぐことが確実視されている習副主席は、共和党のジョン・ベイナー(John Boehner)下院議長ら、下院指導部との会談にも臨んだ。
■米議会の厳しい対中姿勢
米側は、不公正な貿易慣行、人民元安、産業スパイ、技術移転の強要、軍備の急速な近代化、反体制派に対する処遇、シリアなどでの緊迫した情勢に対する姿勢など、中国に関して多くの懸念を抱えている。
下院外交委員会のイリアナ・ロスレイティネン(Ileana Ros-Lehtinen)委員長(共和党)は、習副主席の訪米をバラク・オバマ(Barack Obama)大統領攻撃の好機ととらえ、オバマ大統領が中国に対し相次いで危険な譲歩を行っているなどと批判。米政府は中国の人権侵害に立ち向かい、行方が分からなくなったままの人権派弁護士、高智晟(Gao Zhisheng)氏の釈放を求めるべきだと主張。また、米軍のアジア太平洋戦略に関しても、中国に譲歩しないよう求めた。
会談を終え連邦議会議事堂を後にした習副主席は、市内で行われた経済界リーダーらの会合で講演した。この中で習副主席は米中の緊張には触れず、世界の2大経済大国である両国の関係について「とどめることのできない川の流れのように前進し続ける」と述べ、「21世紀も10年代に入り、米中関係は歴史的に新たな出発点に立った」と付け加えた。
ワシントンD.C.で政治家や議員らとの会談日程を終えた習副主席は15日午後、次の訪問地アイオワ(Iowa)州に向かった。農業を主産業とする同州は、豚肉や大豆などの急成長する市場として中国に大きな期待を寄せており、習副主席もワシントンD.C.よりは友好的な歓迎を期待できそうだ。(c)AFP/Jim Mannion
習副主席と上院指導部との会談の冒頭、民主党のハリー・リード(Harry Reid)上院院内総務は笑顔で習副主席と握手したが、報道陣が部屋から退出させられるまでの間、この種の会談につきものの社交辞令は一切なかった。
2013年に胡錦濤(Hu Jintao)国家主席からトップの座を引き継ぐことが確実視されている習副主席は、共和党のジョン・ベイナー(John Boehner)下院議長ら、下院指導部との会談にも臨んだ。
■米議会の厳しい対中姿勢
米側は、不公正な貿易慣行、人民元安、産業スパイ、技術移転の強要、軍備の急速な近代化、反体制派に対する処遇、シリアなどでの緊迫した情勢に対する姿勢など、中国に関して多くの懸念を抱えている。
下院外交委員会のイリアナ・ロスレイティネン(Ileana Ros-Lehtinen)委員長(共和党)は、習副主席の訪米をバラク・オバマ(Barack Obama)大統領攻撃の好機ととらえ、オバマ大統領が中国に対し相次いで危険な譲歩を行っているなどと批判。米政府は中国の人権侵害に立ち向かい、行方が分からなくなったままの人権派弁護士、高智晟(Gao Zhisheng)氏の釈放を求めるべきだと主張。また、米軍のアジア太平洋戦略に関しても、中国に譲歩しないよう求めた。
会談を終え連邦議会議事堂を後にした習副主席は、市内で行われた経済界リーダーらの会合で講演した。この中で習副主席は米中の緊張には触れず、世界の2大経済大国である両国の関係について「とどめることのできない川の流れのように前進し続ける」と述べ、「21世紀も10年代に入り、米中関係は歴史的に新たな出発点に立った」と付け加えた。
ワシントンD.C.で政治家や議員らとの会談日程を終えた習副主席は15日午後、次の訪問地アイオワ(Iowa)州に向かった。農業を主産業とする同州は、豚肉や大豆などの急成長する市場として中国に大きな期待を寄せており、習副主席もワシントンD.C.よりは友好的な歓迎を期待できそうだ。(c)AFP/Jim Mannion