「プーチンの埋葬は必要か」、言い間違いが大騒動に ロシア
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【2月1日 AFP】「ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相は埋葬されるべきか否か、インターネット上で議論となっている」――ロシア国内のあるニュースキャスターによる言い間違いが、インターネット上で大きな反響を呼んでいる。
問題の発言をしてしまったのは、シベリア(Siberia)連邦管区クラスノヤルスク(Krasnoyarsk)のテレビ局のニュースキャスター、マリア・ブクツエワ(Maria Bukhtuyeva)さん。大統領候補で大富豪のミハイル・プロホロフ(Mikhail Prokhorov)氏(46)が、帝政ロシアの革命家、ウラジーミル・レーニン(Vladimir Lenin)の遺体を霊廟から移動して埋葬する案について国民投票を提案しているとのニュースを伝える際に起きた。レーニンの遺体は現在、モスクワ(Moscow)市内の赤の広場(Red Square)にある霊廟に安置されている。
しかし先週の放送でブクツエワさんの口から出た言葉は、「私たちはウラジーミル・プーチンを埋葬するべきでしょうか?インターネット上では、この件について活発な議論が繰り広げられています」だった。
ロシア国内のネットユーザーはこの間違い提案を大歓迎。ブクツエワさんが使用しているロシアのソーシャルネットワーキングサービスのアカウントには数千人からのメッセージと共に仮想の花束が届いているという。
メーセージの中には、「マーシャの声は国民の声」、「マーシャ、あなたの言うことは全て正しい」など、ブクツエワさんを愛称で呼ぶ様子も見られた。
後日のテレビ番組では、同僚に「たったの26秒でネット界の有名人になるなんて」とからかわれたブクツエワさん。「ただの言い間違い」と答えているが、動画投稿サイト「ユーチューブ(YouTube)」に投稿された番組は、3日間で50万回再生されたという。
3月の選挙で、大統領職に返り咲きたいプーチン氏だが、国内の世論は厳しくなる一方だ。
首都モスクワでは昨年末、数万人が参加する抗議集会が開かれ、4日には新たな大規模デモが開催される可能性もある。
1917年にロシア革命を率いたレーニンは、1924年に死去。遺体は数年毎の保全作業が必要となっている。(c)AFP