【2月1日 AFP】かつて国際的に孤立していたミャンマーと関係を築こうと欧米企業が「殺到」する中、ミャンマー政府は28日、外国資本に対する8年間の免税措置を計画していると述べた。

 ミャンマーのソー・テイン(Soe Thein)第2工業相は記者団に、スイス・ダボス(Davos)の世界経済フォーラム(World Economic Forum)で出会った財界リーダーたちからミャンマーに対する多大な関心を寄せられたことを明かした。

「彼らはミャンマーに殺到している。われわれは門戸を開放するだけだ」とソー・テイン工業相は述べ、ミャンマーの来年度の成長率は6%を見込んでおり、外国資本にとって魅力的な場所になるはずだと語った。

 またミャンマーのルイン・タウン(Lwin Thaung)鉄道副大臣は、投資家を引きつけるために政府が抜本的な法案を検討していることを明かし、「(法案は)最長8年の免税措置を与えるもので、ミャンマーにとって有益な企業であれば措置の延長も行う。すでに草案はまとめられており、2月末には法が制定されるだろう」と語った。

■国際社会に復帰しつつあるミャンマー

 米国はミャンマーが改革を進めればそれに報いる用意があると約束しているが、ベルギー・ブリュッセル(Brussels)の外交官らによると、欧州連合(EU)も早ければ2月にもミャンマーに対する制裁措置を解除することを検討しているという。

 孤立状態にあったミャンマーだが、名目上の民政に移行し、同国の民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)さんとの対話も始めている。ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)米国務長官は昨年12月、画期的なミャンマー訪問を行い、その後米国は外交関係の全面再開に動いた。さらに同国の閣僚が世界経済フォーラムに招待されたことは、ミャンマーが国際社会に受け入れられつつあることを示している。

■観光投資に期待よせる政府

 ミャンマー政府が外国投資を最も期待しているのは観光業だ。ソー・テイン工業相は、ホテル業がすでに需要に追いつけなくなっていると述べる。

「観光業が急成長している。ヤンゴン(Yangon)では部屋がとれない。ヤンゴンだけでなく、マンダレー(Mandalay)やインレー湖(Inle Lake)でもとれない」と、ソー・テイン工業相はミャンマーの2大都市と最大の観光地の名前を挙げた。(c)AFP/Chris Otton