【1月30日 AFP】アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)が、10年におよぶ米国との戦争を終結する和平交渉に向けた米国側との協議を、カタールで始めたことが明らかになった。

 元タリバン幹部のマウラビ・カラムジン(Mawlavi Qalamuddin)氏が29日、AFPに語ったところによると、タリバンと米国側は交渉の前段階としての信頼醸成を図っており、このプロセスにはしばらく時間がかかるという。

 カラムジン氏は、タリバンの最高指導者オマル師(Mullah Omar)師の側近、モハマド・タイイブ・アガ(Mohammad Tayeb Agha)氏や、タリバン政権時代に駐サウジアラビア大使を務めたシャハブジン・デラワル(Shahabuddin Delawar)氏らがすでにカタールに入ったと述べた。

 カラムジン氏は、タリバン政権時代のアフガニスタンで厳しい取締りで恐れられていた宗教警察のトップを務めていた人物。現在はハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領に任命されて「高等和平評議会(High Peace Council)」のメンバーとなっている。

 タリバンは今月に入り、米国との和平交渉に向けた一歩として、カタールに事務所を設置する計画だと発表していた。(c)AFP/Sardar Ahmad

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