【1月30日 AFP】国際原子力機関(IAEA)の調査団が29日、イランを訪問して核兵器開発が疑われている同国の核開発計画の調査を開始した。調査は31日までの3日間の日程で行われる。

 国営イラン通信(IRNA)は、アフリカ連合(AU)首脳会議出席のためエチオピアの首都アディスアベバ(Addis Ababa)を訪れていたアリアクバル・サレヒ(Ali Akbar Salehi)外相が、IAEA調査団の6人にイランのあらゆる核関連施設への訪問を認めると語ったと報じた。

 今回のIAEAの調査は、核開発計画をめぐってイランへの制裁強化やイスラエルによる軍事行動の可能性が取りざたされる中、イランにかけられている圧力を和らげるまれな機会として捉えられている。

 IAEAの査察部門トップで調査団を率いるヘルマン・ナカーツ(Herman Nackaerts)氏は、オーストリア・ウィーン(Vienna)から出発するに先立ち、「イランの核開発計画には軍事的側面がある可能性があるが、この点に関してイラン側がわれわれに協力することを希望している」と語っていた。

 IAEAの天野之弥(Yukiya Amano)事務局長は27日、IAEAはイランが核兵器の起爆装置の開発に関わる活動をしていることを示す情報があるとあらためて述べるとともに、イランに十分に協力するよう呼びかけていた。イランは、IAEAは公平中立ではないと批判し、IAEAに協力するとしながらも一定の距離を置いていた。(c)AFP/Marc Burleigh