【1月26日 AFP】米アリゾナ(Arizona)州で起きた銃乱射事件で頭部に重傷を負いながら奇跡的な回復を見せた民主党のガブリエル・ギフォーズ(Gabrielle Giffords)下院議員(41)が25日、民主・共和両党の議員らに惜しまれながら辞職した。リハビリに専念するため。

 ギフォーズ氏は、必ず議員として戻ってくると言明。ナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)下院院内総務(民主党)は、「多くの米国人にとって、揺るぎない信念と勇気を象徴する存在となった」と同氏を称えた。

 普段は激しく対立する民主・共和両党の議員らだが、この日は党を超えてギフォーズ氏に敬意を表し、立ち上がって拍手を送った。ギフォーズ氏が議場を退出するまでの3分間、拍手は鳴り止むことはなかった。

 ギフォーズ氏は前年1月8日、アリゾナ州トゥーソン(Tucson)のスーパーマーケット前でジャレッド・ロフナー(Jared Loughner)被告に至近距離から頭部を銃で撃たれた。ロフナー被告は続けて銃を乱射し、9歳の少女や連邦判事を含む6人が死亡。ギフォーズ議員も一時は重体となり、劇的な回復を遂げたものの話す際につかえるなどの症状があり、リハビリに専念したいとして辞意を表明していた。(c)AFP/Michael Mathes

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