【1月23日 AFP】米アリゾナ(Arizona)州で1年前に起きた銃乱射事件で頭部に重傷を負ったガブリエル・ギフォーズ(Gabrielle Giffords)下院議員(民主党、41)は22日、リハビリに専念するために議員を辞職すると発表した。

 ギフォーズ議員はユーチューブ(YouTube)に投稿した支持者への動画メッセージで、「回復に向けてリハビリに多くの時間が必要となる。自分がアリゾナ州のためにできる最良の選択として、今週限りで議員を辞めることを決めた」と説明。また、「あの恐ろしい日のことは、よく思い出せないけれど、皆さんの代弁者として、あなた方が私に寄せてくれた信頼は決して忘れません。皆さんが私のために祈ってくれたことにも感謝します」と謝意を述べたうえで、リハビリのために辞めることを許してほしいと語った。

 その一方で、ギフォーズ議員は体調は日増しに良くなっており、気力もみなぎっていると述べ、「必ず戻ってきます。その時はアリゾナと米国のために共に働きましょう」と語りかけ、政界復帰を誓った。

 アリゾナ州トゥーソン(Tucson)で前年1月8日に起きた銃乱射事件で、ギフォーズ議員は至近距離から頭部に銃弾をうけ、一時は重体に陥っていたが同年8月に劇的な復帰をとげた。

 だが、ギフォーズ議員は体や会話のリハビリを受けるため、多くの時間をテキサス(Texas)州ヒューストン(Houston)のリハビリセンターで過ごしており、任期2年の下院議員の再選活動を行うかどうかという問題に直面していた。

 銃乱射事件以降、ギフォーズ議員が公の場に姿を見せたのは、前年8月に下院で行われた債務上限引き上げ法案の採決と、米テレビABCとのインタビューに出演した程度だ。(c)AFP