【1月21日 AFP】ドイツ・ベルリン(Berlin)西部のハーフェル川(Havel River)で、無許可で釣りをした駐ドイツ北朝鮮大使が現地警察当局に警告された。20日、現地各紙が報道した。

 同国の法律は無許可で釣りをすることを禁じており、違反した場合は罰金や2年間の懲役が課せられることもある。現地警察がハーフェル川で釣りをしていた男に許可証の提示を求めたところ、身分証も許可証も所持していなかった。

 同警察が男に英語で法律違反行為だと告げると、男は笑顔で自分は北朝鮮大使であると答え、そのまま釣りを続けたという。ドイツ日刊紙Berliner Morgenpostが報じた。

 その後の調査で男が本物のリ・シホン(Si Hong Ri)駐ドイツ北朝鮮大使であることが判明し、外交上の免責特権により、警察がそれ以上の措置をとることは出来なかった。

 現地警察当局の報道官であるクラウス・アイゼンライク(Klaus Eisenreich)氏は同紙に、「外交官は人々の模範となるべきだ。犯罪をおかしても罰せられないとは、市民は納得がいかないだろう」と語った。

 同紙は「リ大使が魚を釣って夕飯用のメニューに加えようとしていたのか、ただ楽しんでいたのかは分からなかった」としている。(c)AFP