【12月27日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相は27日、下院選後の国内の抗議運動には明確な目標が欠けていると一蹴し、デモ隊が要求している選挙の不正疑惑調査を拒否した。

 プーチン首相は「彼らには統一的な計画がなく、目標に達するための明確な方法もなく、さらには目標も明確ではなく、また、実質的なことを成し遂げられる人物に接触するための明確な方法もない」と語った。プーチン首相のコメントはロシアの国営テレビで放送された。

 プーチン首相は、12月4日のロシア下院選の不正疑惑に対する調査を断固として拒否し、来年の大統領選で自らが勝利するためには不正など不要だと語った。

「(下院)選挙は終わった。議会は仕事を始め、議長も選ばれた。下院は機能している。いかなる調査についての話し合いも可能ではない」とプーチン氏は語り、「法が定める方法は1つしかない。裁判所に提訴することだ」と述べた。

 その一方でプーチン氏は、抗議運動の関心が明確な目標を達成することよりも不安定な情勢を作ることにあると述べた上で、「昔も、今も、将来も、こういった種の人びとはいる。彼らにも存在する権利はあるのだし、私は、彼らが敬意を持って扱われるべきだと真剣に思う」と語った。(c)AFP

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