【12月20日 AFP】ロシア宇宙庁(Roscosmos、ロスコスモス)とその関連企業のスタッフたちは、最後のフロンティアへの到達を目指しているかもしれない――だがスタッフたちは、休日にロシアを出国することすら禁止された。

 露日刊紙イズベスチヤ(Izvestia)によると、ロスコスモスのウラジーミル・ポポフキン(Vladimir Popovkin)長官は、ロスコスモスの関連企業で勤務する責任者やスタッフらに対し、休日を国外で過ごすことを禁止する通達を正式に出したという。

 まるで旧ソ連のようなこの指令は、特に重要な情報やロシアのロケット産業に関連した機密情報を知っていると判断されたスタッフを対象にしている。適用範囲もロスコスモスの子会社だけでなく、すでに契約を終えた企業でも機密性のある業務に携わったことがあれば対象となる。

 外国旅行が認められる唯一の例外は、ロシアでは不可能な治療を国外で受ける患者だ。スタッフのパスポートは会社で管理され、多くの手続きを行わないと返却されないという。

 匿名の宇宙庁高官はイズベスチヤ紙に対し、国外に出るために医師の診断書を入手するつもりだと語った。「来週やるつもりだ。暖かい場所へ行きたい。冬のロシアには休日を過ごせる場所がない」(c)AFP