【12月6日 AFP】エジプト選挙管理委員会は5日、「ファラオ時代」以来の高い投票率だと前週発表していた人民議会(下院)選の第1回投票の投票率を62%から52%に訂正した。

 ムバラク政権崩壊後初めて行われた人民議会(下院)選の第1回投票の投票率について、アブデル・モエス・イブラヒム(Abdel Moez Ibrahim)選管委員長は集まった報道陣に対し「集計した結果、最初の記者会見で発表した62%ではなく、52%だった」と述べた。

 投票率が大幅に訂正されたことで選管の能力が問われそうだ。投票結果は当初7日夜に発表される予定だったが、混乱が広範囲に及んでいるため週末までずれ込むこととなった。

 エジプトを暫定統治している軍最高評議会は、今年2月に崩壊したムバラク政権による30年間の支配から民主化するにあたり、非常に複雑で長期にわたる選挙プロセスを選んだ。この選挙の過程で、選管は重要な役割を果たしている。前週2日の記者会見の際、イブラヒム委員長は報道陣に「私はガス欠だ」と言い残して突然、会見を切り上げた。

 人民議会選挙は11月28、29日に実施された第1回投票から第3回投票まであり、1月3日まで続く。また各投票が終わるごとに、当選に必要な過半数の得票を得られなかった候補者たちによる決選投票が1週間後に行われる。さらにその後、上院にあたる諮問評議会の選挙が同じように第3回投票まで行われる。(c)AFP

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