【11月23日 AFP】民政移行を求めるデモが拡大するエジプトで、同国を暫定統治する軍最高評議会のムハンマド・フセイン・タンタウィ(Muhammad Hussein Tantawi)議長が22日、テレビ演説し、「軍最高評議会は権力に固執していない。必要があれば国民投票を行い、人民が望むのであれば、ただちに権限を文民に移譲する」と述べ、民政移行の是非を問う国民投票を実施する可能性を示唆した。

 また、ホスニ・ムバラク(Hosni Mubarak)政権崩壊後初となる人民議会(国会)選を予定通り今月28日に、大統領選を来年6月末までに実施すると発表。エッサム・シャラフ(Essam Sharaf)暫定内閣の総辞職を認めたことも明らかにした。

 民政移行を求めるデモは22日、アレクサンドリア(Alexandria)、スエズ(Suez)、ケナ(Qena)、ポートサイド(Port Said)、アシュート(Assiut)、アスワン(Aswan)、シャルムエルシェイク(Sharm el-Sheikh)などにも拡大した。保健省は、19日にカイロ(Cairo)のタハリール広場(Tahrir Square)で起きたデモ隊と警官隊の衝突以降、死者は少なくとも30人にのぼったと発表した。(c)AFP/Samer al-Atrush

この記事の写真ギャラリーを見る