【11月19日 AFP】ミャンマーの民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)さん(66)が率いる旧最大野党、国民民主連盟(National League for DemocracyNLD)は18日、政党再登録を行い連邦議会補欠選挙に参加すると発表した。これにより、スー・チーさん自身が出馬する可能性も出てきた。

 NLDは1990年の総選挙で圧勝したが、当時の軍事政権はNLDに権力を渡すことを拒否した。20年ぶりに行われた2010年の総選挙でNLDは政党登録手続きを行わず、選挙をボイコットした。

 2010年の総選挙後ミャンマーは、名目上は軍政から民政に移行し、政府はスー・チーさんの自宅軟禁を解除した。その後も政府は政治犯の釈放など、一連の融和的な動きを打ち出した。

 スー・チーさんは18日、政党再登録の発表に先立ち、ヤンゴン(Yangon)でNLD代表者らに「もう長い間、NLDは政党として働いていない。もう一度、政党として活動すべきだ」と呼び掛け、再び政界の本流に戻り、補選が行われる48の選挙区全てに候補者を立てるべきだと主張した。

 一方、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は電話でスー・チーさんと会談し、ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)国務長官を12月1日から2日間の日程でミャンマーに派遣すると伝えた。米国の国務長官によるミャンマー訪問は半世紀ぶり。(c)AFP/Hla Hla Htay