【11月14日 AFP】出生地の米ハワイ(Hawaii)で重要首脳会議を初めて開催した米国のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領は、オバマ氏が米国人ではないと主張するオバマ反対派に対して、一言触れずにはいられなかったようだ。

「ハワイの人びとの歓待に感謝したい」と、オバマ大統領は、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議前夜、出生地ホノルル(Honolulu)で開かれたビジネスフォーラムで語りかけた。

「みなさんの多くがご存じのように、ここは私の出生地です。一時期論争になったことは知っていますが、もし行ってみたいなら、実際に私が生まれた病院をお見せすることもできますよ」とオバマ氏は続け、聴衆からの笑いと拍手を誘った。

 オバマ大統領は4月、出生をめぐる論争を静めようと、出生証明書の原本コピーを公開した。出生論争は、2008年の米大統領選でオバマ氏がほぼ無名のころからつきまとってきた問題だが、2012年の米大統領選が熱気を帯びる中、再び過熱している。

 米国憲法には、正副大統領は米国で「生まれた」市民でなければならないと定められており、保守派の論客たちは、オバマ氏に大統領の資格はあるのかどうかの論争をあおってきた。

 オバマ氏は過去にもこの論争に対するジョークを飛ばしている。5月には、選挙運動資金を集めるために「メードインUSA」と書かれたキャンペーンマグカップを発売した。白いマグカップは、表側に晴れやかな笑顔で映るオバマ氏、裏側に出生証明書がプリントされている。(c)AFP

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