【11月13日 AFP】台湾・立法院(国会)の頼士葆(Lai Shyh-bao)議員は11日、近年、高齢の親の介護などを放棄する例が増えていることから、こうした行為に罰則を科す法案を議会で討議中だと発表した。

 法案は、高齢の両親の面倒をみずに放置した場合、最高で禁錮1年か20万台湾ドル(約50万円)の罰金を科すとしている。さらに、両親の生活費の支払いを、給料からの天引きか一括払い、または信託方式などで強制する案も検討されている。

 法案を提出した頼議員の事務所によると、台湾では毎年、65歳以上の高齢者2000人が子どもらから放置されており、近年ではこうした例が年30%の割合で増加しているという。

 法案は10日夜、立法院での第一回審議を通過した。成立した場合、台湾はシンガポールなどに続いて、高齢の親の保護を法律で義務づけるアジアの数か国に加わる。

 最新の人口調査によれば、台湾の全人口2300万人のうち、65歳以上は10.6%を占め、世界保健機関(World Health OrganizationWHO)が「高齢化社会」の基準とする7%を上回る。(c)AFP