【10月28日 AFP】訪韓中のレオン・パネッタ(Leon Panetta)米国防長官は26日、北朝鮮がリビアで働いていた出稼ぎ労働者200人の帰国を拒否していると記者団に語った。40年以上にわたってリビアの最高指導者だった故ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐の最期について、労働者らの口からうわさが広がることを懸念しているためという。

 パネッタ国防長官は、ソウル(Seoul)で会った韓国国防省の高官から得た情報として、(リビアで働いていた労働者らが帰国した場合)「カダフィの死や、アラブ世界で起きている民主化運動に関する情報が北朝鮮国民の耳に入ってしまうのではないかと、北朝鮮当局が恐れている」との見方を示し、「北朝鮮の極端な行為の一例」だと述べた。

 韓国の聯合(Yonhap)ニュースも26日、トリポリ(Tripoli)発の情報として、同様の記事を掲載している。聯合によると、リビアには外貨獲得目的で、北朝鮮人の医師や看護師、建設作業員らが派遣されているという。

 リビアの最高指導者だったカダフィ大佐は前週、反カダフィ派に殺害された。(c)AFP