【10月24日 AFP】北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議の再開を目指した米国と北朝鮮の直接協議が24日、スイスのジュネーブ(Geneva)で始まった。

 退任が決まった米国のスティーブン・ボズワース(Stephen Bosworth)北朝鮮担当特別代表は、後任に決まっているグリン・デービス(Glyn Davies)氏を含む米代表団を率いて、現地時間午前8時半(日本時間同日午後3時半)の少し前に米朝直接協議が行われる米国大使館に到着した。北朝鮮の金桂寛(キム・ゲグァン、Kim Kye-Gwan)外務次官率いる北朝鮮の代表団は、予定されていた会議開始時刻である午前10時(日本時間同日午後5時)の数分前に到着した。

 専門家らは、2日間の協議で急展開は起きないと分析している。だが、米朝の直接協議が行われることは良い進展であり、北朝鮮側の軽率な行動を阻止することができるだろうとみている。

 ある米国務省高官は協議の前に「われわれが協議に出なければ北朝鮮が誤算する恐れがあり、それを懸念していた。過去にそういうことを見てきた。協議が物別れに終わった場合、北朝鮮は時に危険で不安定な暴挙に出たことがあった」と述べた。

 米国は、北朝鮮が「非核化をめぐる明確な約束」をしない限り、米国が6か国協議の場に戻ることはないと強調している。一方の北朝鮮は前提条件無しで6か国協議を再開することを求めており、専門家らは今回の協議で北朝鮮が譲歩することはないだろうとみている。(c)AFP/Hui Min Neo