【10月20日 AFP】ギリシャ各地で19日、財政破たん回避のための新たな緊縮策が議会で採決されるのを前に2日間のゼネストが開始され、首都アテネ(Athens)では一部が警官隊と衝突した。

 アテネの国会議事堂に面したシンタグマ広場(Syntagma Square)には、主催者発表で20万人、警察発表で7万人のデモ隊が集結した。警官隊はデモ隊に催涙ガスを発射し、デモ隊は火炎びんや火をつけたゴミ箱を投げつけるほか、店を略奪するなどした。

 この衝突で少なくとも17人が負傷。警察によると、非番の警官も襲撃され、拳銃が奪われたという。市内には約5000人の警官が配備され、警戒にあたった。

 ギリシャ議会は同日、賃金の改定、減税の大幅縮小、公務員の新たな給与体系の導入、公共部門の数千人規模の一時解雇などを盛り込んだ新たな緊縮策を第1回投票で採択した。

 最終的な採決が行われる20日には、アテネのほか各都市でさらに多くの抗議行動が予定されている。19日にアテネ、テッサロニキ(Thessaloniki)、パトラス(Patras)、イラクリオン(Heraklion)などで行われたデモの大半は穏やかに行われたが、緊縮財政がほぼ2年間続いている上に新たな緊縮策が導入されるとあり、国民の間に怒りが広がっている。(c)AFP/Eleni Colliopoulou

【動画】警官隊と衝突したデモ隊(YouTube/AFPBB News公式チャンネル)