【7月25日 AFP】台湾国防省は25日、中国の戦闘機2機が6月29日に台湾海峡の中台中間線を越え、台湾側の空域に入ったと発表した。

 中国人民解放軍のSU-27戦闘機2機が、米軍のU2偵察機を遠ざけようとした際に台湾側の空域に入ったという。米偵察機は当時、台湾海峡沿いに飛行しながら中国本土の情報を収集していたと報じられている。

 台湾紙、聯合報(United Daily News)は軍関係者の話として、中国側のうち1機は、台湾空軍のF16戦闘機2機が緊急発進するまで立ち去らなかったと報じた。

 台湾国防省は、今回の侵犯は「挑発的」なものではないが、懸念を生じさせたと述べた。与党・国民党の帥化民(Shuai Hua-ming)議員は「本土の軍は自制をもって行動すべきだ。予想外の衝突につながりかねない」と批判した。(c)AFP