【7月17日 AFP】キューバでがん摘出手術を受けたベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領(56)が16日、手術後の化学療法を受けるため、再びキューバへ出発した。治療にかかる日数は明らかになっていない。

 AFP記者によると、チャベス大統領は出発前、「この新たなステップを終えなければならない」と語り、「数日間(キューバを)訪問する予定だが、別れのあいさつをするつもりはない。もっと元気になって戻ってくる」と述べたという。チャベス氏は「まだ死ぬときではない、生き続ける」と強調した。

 またチャベス大統領は、首都カラカス(Caracas)を出発前にテレビ演説を行い、「私は楽観的であると言っておこう。いま、私は人生を、これまでなかったように愛している」と語った。

 出発に先立ち、ベネズエラ国会は、大統領が5日以上国を離れるときに必要な渡航要請を全会一致で承認した。大統領のキューバ訪問中は、エリアス・ハウア(Elias Jaua)副大統領とホルヘ・ジョルダニ(Jorge Giordani)財務相が大統領の一部行政権限を執行する。

 だが野党指導者らは、チャベス氏がキューバから大統領の行政権限を行使することは憲法違反であり、外国訪問中は副大統領に全権限を委任するべきだと要求。チャベス大統領は「自分の能力が損なわれたと感じたら」、ハウア副大統領に全権限を委譲するとしている。(c)AFP/Beatriz Lecumberri