【7月16日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が、訪米中のチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)14世と同日中に就任以来2回目の会談を行うと米ホワイトハウスが15日に発表した。オバマ大統領がダライ・ラマと会見しないよう要求していた中国は反発している。

 ダライ・ラマはワシントンD.C.(Washington D.C.)で行われた大規模な宗教行事のために米国を訪問していたが、米政府はオバマ大統領とダライ・ラマの会見についてずっと沈黙を守っていた。

 しかし、ホワイトハウスは15日夜の声明で「今回の会談は、チベット独自の宗教・文化・言語的アイデンティティの保存、さらにチベットの人びとの人権保護に対する大統領の強力な支持を示すものだ。また大統領は、ダライ・ラマが送る代表団と中国政府が対立を解消するために対話を行うことを、いつも変わらず支持していることを強調するだろう」と発表した。

 オバマ大統領とダライ・ラマの会談は、前回2010年2月に会談した時と同様、できる限り控え目に行われる見込み。会談は国家元首を迎える大統領執務室(Oval Office)ではなく、大統領の私的な面会などに使うマップルーム(Map Room)で行われる。報道陣の取材は許可されない予定。

 中国外務省は「直ちに決定を取り消し、チベットは中国の一部であることを認めるという重要な誓約を守るべきだ」と米政府に正式に抗議したことを明らかにした。(c)AFP/Shaun Tandon

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