【6月30日 AFP】ロシアのドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領(45)が運転した車が、集まっていた群衆に突っ込みそうになった場面を捉えた動画がロシアで広がり、面白がるインターネットユーザーの間で来年の大統領選に向けた政治談義が盛り上がっている。

 この動画は先週、ロシア西部のカザニ(Kazan)で撮影されたとされる。メドベージェフ大統領が運転していた黒い車から降りようとしたところ、突然、車が大勢の人が集まっていた方向によろよろと進んでいった。SPの一人が、車の窓から腕をつっこみ、まだ動いている車のドアを開け、メドベージェフ大統領が車を止めるのを手伝った。

 集まっていた大勢の人が向かってくる車から逃げようと後ずさりするなか、女性たちは叫び声を上げ、誰かが「気をつけろ!」と怒鳴っている声も聞こえた。メドベージェフ大統領はその後車から降り、群衆にぎこちなく手を振った後、SPに伴われて去っていった。

 最初にこの事件を伝えた現地紙カザニ・タイムズ(Kazan-Times)は、メドベージェフ大統領は恐らくギアをパーキングに入れるのを忘れたとみられると報じた。

 ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相の挑戦を受ける可能性がある来年3月の大統領選挙を経て、メドベージェフ氏が大統領の座に残ることができるのか、何らかのヒントを読み取ろうと、多くの人がこの動画を注意深く見ている。

 動画共有サイトユーチューブ(YouTube)に寄せられたコメントの典型的な例は、「ろくに車も運転できない男に国を任せていいのか」といったものだ。2か月前にはメドベージェフ大統領が、パーティーでうまいとはいえないダンスを披露した動画も出回っていた。(c)AFP

【参考】ユーチューブに投稿された問題の動画
【関連記事】メドベージェフ露大統領のディスコダンス、ネットで広まる