【6月30日 AFP】ミャンマー内務省は28日、民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)さんに対し、一切の政治活動を中止するよう警告する書簡を送った。政府系の国営紙「ミャンマーの新しい灯(New Light of Myanmar)」が29日報じた。

 スー・チーさんは前年11月に自宅軟禁を解かれて以来初となる地方遊説を計画しているが、同省はこの計画についても、「スー・チー氏による地方遊説が暴動と混沌をもたらすことは過去の例からも明らか」だとして、遊説を行わないよう警告。スー・チーさんが率いる国民民主連盟(National League for DemocracyNLD)についても、活動が法律に違反していると警告した。スー・チーさんが軍事政権から警告を受けるのも、自宅軟禁を解かれて以来初めてとなる。

 スー・チーさんは28日のNLD青年部の会合で、「われわれは政治を行っている時に人民から離れるわけにはいかない」と演説。地方遊説についても、AFPの取材に対し「計画通りに行う。ただし時期を見極める必要がある」と述べた。遊説のスケジュールは発表されていない。

■菊田外務政務官と会談、政治も議題に

 スー・チーさんは29日、ミャンマーを訪問中の菊田真紀子(Makiko Kikuta)外務政務官と1時間ほど会談した。内容は明らかにされなかったが、スー・チーさんは「政治についても話し合った」と述べている。(c)AFP/Hla Hla Htay