【6月22日 AFP】米上院本会議(定数100)は21日、今月末で退任するロバート・ゲーツ(Robert Gates)国防長官の後任に中央情報局(CIA)長官のレオン・パネッタ(Leon Panetta)氏を指名する人事を承認した。

 パネッタ氏は、ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者の隠れ家の特定と殺害において手腕を発揮したことが認められ、連邦政府高官の人事では珍しい全会一致での承認となった。
 
 だが、7月1日に就任する新長官にとっては、アフガニスタン戦争の収拾、イラク駐留米軍の完全撤退、北大西洋条約機構(NATO)軍が主導するリビア作戦への米軍の関与など、課題は山積している。

 バラク・オバマ(Barack Obama)大統領が22日に発表するアフガニスタン駐留米軍の撤退計画を実行に移すのもパネッタ氏の仕事だ。

 現在、アフガニスタンには9万9000人の米兵が駐留しているが、米軍は2014年末までに治安権限をアフガニスタン軍に移譲して撤退する予定だ。ある国防省高官は、大統領が発表する計画はこの夏と、ことしの年末までにおよそ半数ずつの計約1万人を撤退させるという内容になるだろうと話した。

 2009年12月に増派が命じられた3万人のうち2万人は、既に、来年末までの撤退が決まっている。つまり駐留米軍は、増派によって兵員が増えている間に、戦闘シーズンでもあるアフガニスタンの夏をあと2回経験することになる。(c)AFP/Emmanuel Parisse