【6月22日 AFP】オバマ政権で駐中国大使を務めた共和党のジョン・ハンツマン(Jon Huntsman)氏(51)が21日、2012年米大統領選挙への立候補を正式に表明した。

 ハンツマン氏は出馬表明で「わが国は現在、戦争を行っているが、無用に戦闘を長引かせ、犠牲を拡大した過去の過ちを繰り返さぬよう、これを何とかして終わらせねばならない。わが国は世界から引き上げることを願っているわけではない。しかし、むしろここ国内でわが国の根幹を築き直すことが、最善の国家安全保障戦略だと信ずる」と述べ、支持者たちに世界各地の戦闘からの撤退を訴えた。

 ハンツマン氏は自分と同じ共和党から大統領選へ出馬する候補者たちと同様、民主党のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領にも敬意を表し、有権者たちが決めるのは「誰がより良い米国人かではなく、誰がより良い大統領になるかだ」と力を込めて語った。

 一方で、1930年代の大恐慌以来最悪の状態にある経済の舵取りについては、オバマ大統領の08年の選挙戦のスローガンだった「希望とチェンジ」を標的にし、「我々には、希望以上のものが必要だ」と厳しく批判した。

 ハンツマン氏はモルモン教徒で、最近では同教徒が多いユタ(Utah)州の知事も務めた。流ちょうな中国語を話し、共和党レーガン政権などで培った外交経験を買われ、民主党のオバマ政権発足後に多方面で関係が緊張していた中国への大使に指名された。(c)AFP/Olivier Knox