【6月20日 AFP】サウジアラビアで17日、女性の自動車運転を禁止するファトワ(宗教令)への抗議行動が行われた。

 抗議行動は、前月に東部州(Eastern Province)で車を運転したとして活動家のマナル・シャリフ(Manal al-Sharif)さん(32)が逮捕される事件が発端となり、フェイスブック(Facebook)やツイッター(Twitter)上で参加が広く呼び掛けられたもので、多数の女性たちが参加を表明した。

 同国ではデモ行進が禁止されていることから、運転免許証を持っている女性が車を運転するという、個人レベルの抗議行動が呼び掛けられた。

 ツイッターには同日、コラムニストのTawfiq Alsaif氏が次のような書き込みを行った。「妻が運転する車で、今、スーパーマーケットから戻ってきたところだよ」

 別の女性は、真夜中に車もまばらなメインストリートを運転し、スーパーマーケットの駐車場に停めるまでの様子を撮影した動画を投稿した。「われわれ女性が求めているのは、運転手に頼らなくても自分たちで用を足せるようになること。社会がわれわれを受け入れてくれることと信じています」と、女性は語っている。
 
 抗議行動を呼びかけるフェイスブックのページ「Women2Drive」は、「女性の運転を認める国王令が出されるまで、抗議行動を続ける」と宣言している。

 同国には女性の運転を禁止する法律はないが、内務省は、ファトワに基づき、女性の運転を禁止する規則を設けている。(c)AFP

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