【6月15日 AFP】ペルーで14日、在任中の人権侵害などの罪で禁錮刑判決をうけ服役中のアルベルト・フジモリ(Alberto Fujimori)元ペルー大統領(72)が、がん性腫瘍の検査を受けていた病院から刑務所に戻った。

 舌部のがん性腫瘍を患っている元大統領は、服役中の刑務所を出て首都リマ(Lima)市内のがん専門病院に入院し、5日間にわたって検査を受けていた。

 元大統領を検査したペドロ・サンチェス(Pedro Sanchez)医師は、検査の結果について、元大統領の腫瘍は末期がんではないが、フジモリ氏が依然として重症患者であることに変わりはないと発表した。

 重度のうつ状態から体重が15キロも減ったという元大統領は、同時に精神科の治療も受けていた。

 検査を終えたフジモリ元大統領は、支持者にあてたビデオメッセージの中で「末期がんでなかったことを神に感謝する」と、痩せ細った姿ながらも力強く語った。

 健康が悪化している元大統領については、恩赦すべきとの声も出ているが、人権活動家などはフジモリ氏は罪を償うべきだと反対している。(c)AFP

【動画】再収監直前に病院で撮影されたフジモリ氏(YouTube/AFPBB News公式チャンネル)