【6月5日 AFP】北大西洋条約機構(NATO)がリビアでの軍事作戦で攻撃ヘリの投入に踏み切ったことを受けて、ロシアのセルゲイ・イワノフ(Sergei Ivanov)副首相は5日、シンガポールで開かれた安全保障のフォーラムで、リビアで陸上戦が始まる恐れがあるとの懸念を示した。

 イワノフ氏は「いまや(NATOは)地上の目標に攻撃ヘリを使っている。私見ではこれは地上作戦の一歩手前だ」と述べた上で、国連決議は地上作戦を意図していないと指摘した。リビアの民間人保護を目的に採択された国連決議は、リビア上空の飛行禁止空域の設定などを容認したが、地上部隊の使用は禁止している。

 NATOのリビア攻撃に参加している英国とフランスは4日、リビアの最高指導者ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐の部隊を初めて攻撃ヘリで攻撃していた。(c)AFP

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